ここまで書いてきて、こんなに長くなるとは思いませんでした。
つたない文章を読んでいただきありがとうございます。
夫に摂食障害をカミングアウトしてからは、通院にも一緒に来てくれて、主治医の話を聞き、いろいろ調べて勉強してくれました。
主治医は夫に
「この病気は理解が難しく、結婚するには覚悟が必要です。よく考えてください」
と言いました。
摂食障害の家族は本当に大変です。
両親ですら、投げ出したいとよく言っていたのですから。
「結婚する前に、一緒に暮らしてみたい」
と私は伝えました。
大丈夫と言うのは簡単ですが、現実はひどいものです。
一緒に暮らしてみて、ダメだったら仕方ないと思っていました。
住む場所を決めるために、不動産屋を回りましたが、気に入った物件がなく悩んでいたところ、今、住んでいるマンションを見つけます。
そのマンションを夫は一人でローンを組み、購入したのです。
それを見て、この人は本気で結婚を考えてくれているんだと思えました。
半年ほど一緒に暮らし、入籍しました。
初めて私の両親に会った時に、開口一番、母は夫に
「本当にうちの、娘でいいんですか?」
と言いました。
それくらい、私の摂食障害は酷かったのです。家族は辛い思いをしてきたのです。
食事の時、私があまり食べなくても、過食嘔吐していても、夫はあまり干渉しません。
たまに、
「いつまで食べてるの?」
とか
「痩せすぎだよ」
などは言ってきますが・・・。
食べ物の事で喧嘩になることもありますが、夫も人間なので仕方がないです。
それまで、家族や友達と喧嘩をしたことが、ほとんどありませんでした。
喧嘩になるくらいなら、自分が我慢すればいいと思っていたし、喧嘩したら、仲直りなど出来ないとも思っていました。
夫と喧嘩することによって、自分の意見は言うべきだし、喧嘩してもその関係が崩れる訳ではないことを学びました。
ハードな営業職と、家事、そして過食嘔吐。
毎日、自分を保つのにギリギリでした。
仕事と家事の両立は難しく、今から4年前の初夏についに帯状疱疹になり、後遺症の神経痛も残ります。
数ヶ月休職し、復帰はしますが、以前のように結果が出せなくなり、お給料も徐々に減っていきます。
休職中に摂食障害の方、数人と会う事が出来、親睦を深めていきます。
悩みや、困っている事など、摂食障害の話も遠慮せずに打ち明けられる事が出来るようになり、自分の気持ちや考え方、弱さなども表現出来るようになりました。
今でも親交は続いています。
とても、大切な人達です。
摂食障害と帯状疱疹後の神経痛を抱えて必死で働いていたある日、仕事中に自分の腕に傷を付けている事に気がつきます。
日に日に、エスカレートし、腕が傷だらけになりました。
そして、仕事中パニックになることや、家事が出来なくなっていきます。
いつも作っている、料理が作れなくなり、見えている世界が霧がかかったように、暗く、ぼんやり見えるようになってきました。
睡眠も異常になり、通勤中に電車の中で爆睡してしまい、遅刻しそうになったりもしました。
やろうと思っていたことが、何だったのか、思い出せなくなります。
手足の傷に気づいた夫が、驚いて私を主治医のもとへ連れて行きます。
主治医位は傷だらけの私を見て、悲しい顔になり、
「完全な鬱ですね」
と言いました。傷が酷いので、このまま家に一人でいると危険だからと入院を強く勧められましたが、入院へのトラウマがあるので、入院はしませんでした。
診断書を書いてもらい、9ヶ月休職しました。
鬱病ではなく、摂食障害からくる、鬱状態です。
過食嘔吐する気力もなくなり、歯を磨く事、お風呂に入る事も、辛く感じました。
夜も眠れなくなり、常に頭痛がして、TVの音もうるさく感じ、部屋を暗くして、暗い事を考えていました。
休職している間、夫はそんな私を、色々な所に連れ出してくれました。
箱根。
草津。
サイパン。
鬱の為か、サイパンの海で溺れかけます。
初めての経験で怖かった。
薬と夫のおかげで、鬱状態から抜け出し、仕事にも復帰します。
ようやく、以前のように仕事がこなせるようになってきた時に、上司から呼び出されます。
帯状疱疹やうつ状態で休職したこと、成績がよくないことが理由で、降格を言い渡されます。
せっかく、仕事に復帰して、軌道に乗ってきたのに・・・。
号泣して、夫に電話しました。
家に帰り、よく話し合い、9年間勤めた会社を辞める決断をします。
仕事は好きで、頑張っていた分、悔しかった。
仕事を辞めてから、毎日、冬眠のように眠り続ける毎日になります。
9年間の疲れでしょうか。
今年の5月頃に、冬眠から覚めて、初めてブログを書き始めます。
そして、このブログにたどり着きます。
ここで、私と摂食障害は終わりにします。
今まで生きてこれたのは、家族や友人、主治医のおかげだと思って心から感謝しています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。