摂食障害の症状の中で、私が一番苦しんでいるのは過食嘔吐です。
過食嘔吐は症状の一部で、過食嘔吐がなくなれば摂食障害が治ったということではないと考えていますが過食嘔吐による弊害はたくさんあります。
私もまだまだ、手放せませんが過食嘔吐の弊害について、知ることは大切だと思いますので、自分なりにまとめてみました。
①歯への影響・・・嘔吐すると胃酸が逆流し歯を溶かします。虫歯にもなりやすく、30代で総入れ歯になる方もいます。歯が溶けてしまうと二度と戻りません。酸蝕歯になり歯が薄くなり、痛み出します。
②食道炎・・・胃酸や無理に嘔吐することにより食道が傷つきます。実際に私は喉のところが切れて吐血し救急車で運ばれました。切れたのは内側の粘膜ですが、首に赤い斑点が出て真っ赤になりました。
③唾液腺の腫れ・・・長時間の過食と嘔吐により唾液腺が腫れます。顔が丸く見えたり、唾液腺が痛むこともあります。
④電解質異常・・・嘔吐すると食べ物だけではなく、体内の電解質やミネラルも排出してしまいます。特に低カリウム血症になると不整脈や心臓発作による突然死に至ることもあります。また、低ナトリウム血症になるとむくみが出て水分により体重が増え、次の過食嘔吐につながります。
⑤低血糖・・・食べた物を嘔吐すると低血糖になることがあります。めまいやふらつき、手が震える、目のかすみ、頭痛などの症状があらわれます。私は手足の冷えが深刻でした。特に冬は手足が氷のように冷たくなり、どんなに温めても冷たいままでした。また、低血糖になると再び過食衝動がおこり悪循環に陥ります。
⑥吐きダコ・・・嘔吐するために喉の奥に手を入れる方は、手と歯がぶつかり手の甲にタコができます。大きくなると目立つので、過食嘔吐していると他人に知られることもあります。
⑦窒息・・・過食するときはあまり噛まないで、詰め込むことが多いと思います。パンやお餅、こんにゃくなどが喉に詰まり窒息します。すぐに解消できればいいですが、窒息死する可能性もあります。嘔吐のときも同様ですが、吐くという行為は正常な身体の働きではないため、気管や肺に食べ物が入り窒息死するリスクは高まります。
⑧満腹中枢の異常・・・食べたものを嘔吐することにより脳の視床下部に異常をきたし、空腹や満腹を感じられなくなり、自分の意思とは関係なく過食してしまいます。私は空腹を感じることができますが、満腹感がわかりません。そのため、過食嘔吐のコントロールができないのです。
⑨無月経・・・過食嘔吐により視床下部に異常が生じ、女性ホルモンのバランスが崩れ、生理が止まります。低体重の影響もありますが、嘔吐により生理が止まることもあります。生理が止まると骨の栄養や骨を作るホルモンの不足から骨粗鬆症になります。
私は専門家ではないので過食嘔吐の弊害は、他にもあると思いますが、思いついただけでも、これほど身体に負担をかけているのです。
摂食障害の恐ろしいところは、身体によくない、止めたいと思っていても、痩せ願望や肥満恐怖により、自分の意思では止められないことです。
過食嘔吐は身体にも心にも、負担がかかると自覚している方がほとんどだと思います。
過食嘔吐の身体への弊害を知ることで、過食嘔吐が止まる訳ではありませんが、知識として知っておくべきだと思いまとめてみました。