医療機関との関わり方


摂食障害は病院に行けば、全てが治る病気ではありません。

また、摂食障害を治す薬はありませんし、入院しても治らない場合が多いと思います。

私は転院を5回しました。入院は10回以上ですが、未だ抜け出せない状態です。(自分が悪いのかもしれません)

本人は病気だと気づかない、気づこうとしない事も多く、医療機関に繋がらない方も多いのが現実です。

病院に行くと太らされる、過食を無理やり止められると思ってしまう事もあるでしょう。

しかし、私は医療機関へ繋がる事を、強くお勧めします。

なぜなら、摂食障害は一人では治せないと思っているからです。

症状に振り回され、心も身体もボロボロになってしまった時、誰かに助けを求めて欲しいと思っています。

自分の気持ちを話すだけでも、少しは楽になります。

一人で抱え込んで、誰にも言えずにいるのは、本当に辛いはずです。

心療内科でもいいですし、精神科でもいいので、自分が摂食障害かもしれないと感じたら、一度、医療機関を受診してみてください。

専門家が少ないので、適当な病院が見つからない時は、現在住んでいる市町村の保健所や保健関係の窓口で相談する事もできます。

インターネットで探すのも一つの方法です。

低体重で痩せが著しい場合、とりあえず命は救ってくれます。

私も29kgになった時は、生命の危機を感じました。

その時、入院を勧められ、点滴や食べる練習をして少しでしたが、回復しました。何もせずにいたら、倒れて大変な事になっていたかもしれません。

致死率が高い病気ですので、医療機関で命だけは救ってもらってください。

自傷行為が酷い、自殺願望が強い時も同じです。   

死んでしまったら、終わりです。

摂食障害のまま、死ぬのは悲しいと思いませんか?

苦しみや辛さから解放されるために、死を選んで欲しくはありません。

摂食障害のまま、生きて行くのも死んでしまうのも嫌なので、私は回復して生きて行く事を選びました。

私は今の主治医と出会うまで、転院を繰り返し何人かの医師と関わりましたが、医師によって摂食障害の考え方も、治療方針も異なる事が分かりました。

ある医師には深く酷く傷つけられたりもしました。

自分が納得できる治療法と信頼できる医師を探すのは、難しい事なのかもしれませんが、「信頼できる医師がいる」、「栄養士さんの言う事なら受け入れられる」など、回復するためにはとても大切なことです。

入院に関しては、命の危機を救うほか、行動療法で体重を回復させる、環境を変える、回復のきっかけにするなど、様々な役割があります。

私も入院により、命を救われたり、体重を回復させたりしましたが、一時的に症状が良くなっただけでした。やはり、入院だけで治る病気ではないと思っています。

カウンセリングも3年ほど通いましたが、話を聞いてくれる人がいる安心感はありましたが、当時は低体重がひどく、頭が働いていなかったので、あまり効果はなかったようです。

ある程度、体重が回復し、心の整理をしたい時は、有効だと思います。

医療機関に繋がる事は、とても重要です。

初めは勇気が必要かもしれませんが、病院に行こうと思えた事自体が回復してきている証拠のなのかもしれません。

家族や友人が受診を勧めて来る場合は、素直に応じてほしいです。

私は今の主治医と出会い,15年以上になりますが、心から感謝しています。どんなに酷い状態の時にも、私の意志を尊重し、人間として接してくれた主治医を尊敬しています。

あの時、勇気を出して、新しい病院を訪ねてよかった。

一歩踏み出す勇気。

医療機関は全てを治してはくれませんが、回復の手助けにはなると思います。医療機関にしかできない事も多いのです。

 

 

 

 

 

 

 

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